勝田貴元、大波乱のアクロポリス・ラリー・ギリシャで総合6位を獲得
勝田貴元、大波乱のアクロポリス・ラリー・ギリシャで総合6位を獲得 先月行なわれた第9戦ラリ …
WRC, WORLDRX, RALLYCROSS, RALLY, HISTORIC
ラリー北海道2023、TGR-WRTのラトバラ代表が勝利、勝田範彦も2位に入り、1-2フィ …
WRC Acropolis Rally Greece 2023 Day 3
アクロポリス・ラリーの最終日は、ラミアのサービスパークを起点に、西北エリアで3本のステージを走行。その合計距離は41.37km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は242.46kmでした。路面は全体的にドライコンディションでしたが、週の前半に降った大雨により非常に荒れている区間も多く、走行距離は短くとも決して油断のできない一日になりました。
前日のデイ3でトップに立ち、総合2位のダニ・ソルド(ヒョンデ)に2分以上の差を築いたロバンペラは、十分なリードがあることから最初の2本のステージをペースをかなり抑えて走行しました。一方、デイ3総合3位のエバンスは、オープニングのSS13でベストタイムを記録し、2番手タイムのソルドを9秒上回るタイムで総合2位にポジションアップ。続くSS14ではソルドがベストタイムで応戦し、エバンスとの差は2.7秒に縮まるも順位は変わりませんでした。そして迎えた最終のSS15は、ボーナスの選手権ポイントがかかるパワーステージ。抑えた走りを続け力を蓄えていたロバンペラは、ここで一気に猛プッシュ。今大会8本目となるベストタイムを記録し、ボーナスの5ポイントも獲得する完全勝利で今シーズン3勝目を獲得しました。エバンスもまた、パワーステージで速さを発揮し、ロバンペラに次ぐ2番手タイムで総合2位を獲得。ボーナスの4ポイントも手にしました。TGR-WRTはこれまで苦手としてきたギリシャで最良の結果を残し、ふたりのドライバーがマキシマムポイントを獲得したことにより、マニュファクチャラー選手権におけるリードを91ポイントに拡大しました。また、前戦ラリー・フィンランドでリタイアを喫しノーポイントに終わったロバンペラは、ドライバー選手権での2位エバンスに対するリードが25ポイントに縮まりましたが、今回の完全勝利により差を33ポイントに拡大。一方、エバンスはドライバー選手権2位の座を守り、3位のティエリー・ヌービル(ヒョンデ)に対するリードを33ポイントに拡げました。
エバンスは土曜日、トヨタのオーバーヒートにより1分以上の遅れを喫したが、最終ステージまでヒュンダイのダニ・ソルドとバトルを繰り広げ、準優勝を果たしました。
ソルドは一晩中、優勢を保っていたが、ターザンで順位を落としてしまい、6月のケニア以来のラリーとなったソルドは、4日間の戦いを終えてわずか4.2秒差。
オット・タナックは、ウォーターポンプの故障で金曜日のタイヤフィッティングゾーンを出るのが遅れ、3分40秒のタイムペナルティ。しかし、Mスポーツ・フォード・プーマのドライバーは、その後は比較的クリーンな走りを見せ、トップから4分以上離されたものの4位でラリーを終えました。
ヒュンダイのエサペッカ・ラッピは6位の勝田貴元を抑えて5位、アンドレアス・ミケルセンは最終ステージでガス・グリーンスミスをパスしてWRC2部門を制しました。
一方、アンドレアス・ミケルセンは最終ステージでガス・グリーンスミスをパスしてWRC2部門を制し、総合9位でフィニッシュしたライバルのヨハン・ロッセルとの差を16ポイントに広げる事に成功。
さらに、ウィリアム・クレイトンがコ・ドライバーのリアム・リーガンとともに2023年FIAジュニアWRCチャンピオン*に輝きました。25歳のクライトンは、2011年に故クレイグ・ブリーンが達成した偉業以来、シリーズを制した初のアイルランド人ドライバーとなりました。
WRC次戦は、9月29日(金)から10月1日(日)にかけて、南米のチリで開催される第11戦「ラリー・チリ・ビオビオ」です。ラリー・チリは2019年に初めてWRCとして行われ、今年で2回目のWRC開催となります。大会の中心となるのは、チリ中南部ビオビオ州の州都「コンセプシオン」。路面はグラベルで、コースは森林地帯の中高速ステージが大部分を占め、路面は全体的にスムーズです。TGR-WRTは2019年大会で優勝しており、大会2連覇がかかっています。
Final Overall Classification –Acropolis Rally
1 | K. Rovanperä | J. Halttunen | Toyota GR Yaris Rally1 Hybrid | 3:00:16.7 |
2 | E. Evans | S. Martin | Toyota GR Yaris Rally1 Hybrid | +1:31.7 |
3 | D. Sordo | C. Carrera | Hyundai i20 N Rally1 Hybrid | +1:35.9 |
4 | O. Tänak | M. Järveoja | Ford Puma Rally1 Hybrid | +4:28.4 |
5 | E. Lappi | J. Ferm | Hyundai i20 N Rally1 Hybrid | +6:22.3 |
6 | T. Katsuta | A. Johnston | Toyota GR Yaris Rally1 Hybrid | +7:20.9 |
7 | A. Mikkelsen | T. Eriksen | Škoda Fabia RS | +9:41.0 |
8 | G. Greensmith | J. Andersson | Škoda Fabia RS | +9:51.3 |
9 | J. Rossel | A. Dunand | Citroën C3 | +11:07.0 |
10 | S. Ogier | V. Landais | Toyota GR Yaris Rally1 Hybrid | +11:43.4 |
2023 FIA World Rally Championship for Manufacturers’ Standings
After round 10
1 | Toyota Gazoo Racing World Rally Team | 430 |
2 | Hyundai Shell Mobis World Rally Team | 339 |
3 | M-Sport Ford World Rally Team | 220 |
2023 FIA World Rally Championship for Drivers’ Standings
After round 10
1 | K. Rovanperä | 200 |
2 | E. Evans | 167 |
3 | T. Neuville | 134 |
4 | O. Tänak | 119 |
5 | S. Ogier | 99 |
6 | E. Lappi | 98 |
7 | T. Katsuta | 66 |
8 | D. Sordo | 63 |
9 | T. Suninen | 34 |
10 | P.L Loubet | 28 |
TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は、FIA世界ラリー選手権(WRC)で活躍できる日本人若手ドライバーの発掘・育成を目的に、全日本ラリー選手権内のJN2クラスのサブカテゴリーとして「TOYOTA GAZOO Racing若手育成カテゴリー(仮称)※ 」を新たに設置し、参加エントラントを募集するそうです。
TGRは、モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくりとサステナブルなモータースポーツ業界の実現を目指して活動を続けています。この取り組みの一環として、世界のラリーシーンで活躍できる次世代の日本人ラリードライバーの発掘と育成を目的に、2024年シーズンより「TOYOTA GAZOO Racing若手育成カテゴリー(仮称)※ 」を立ち上げるそうです。
TGRの若手日本人ドライバーとしては、現在WRC参戦中の勝田貴元をはじめ、2022年より大竹直生、小暮ひかる、山本雄紀の3名がWRCチャレンジプログラムに加わり、欧州のラリーに参戦しトレーニングを行っています。このカテゴリーを通して、さらに多くの日本人ドライバーが世界に羽ばたくことを目指すと共に、若手ドライバーが戦い、成長する姿をファンの皆様へ発信していきます。
ドライバーの参加資格は25歳以下とし、GRヤリス(1.6リッターターボエンジン+GR-FOUR搭載車)を用いて競技に参戦いただきます。参戦者には同カテゴリーのシリーズポイントを付与し、各戦の賞典贈呈を実施。年間成績優秀者にはフィンランドでの走行チャンスを付与します。
将来、世界のラリーフィールドでの活躍を夢見る若手ドライバーの皆様の参戦をお待ちしております。
尚、車両規定や競技規則、参戦にかかる費用などの詳細は改めて公表いたします。