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WRC FORUM8 ACI RALLY MONZA 2021 PREVIEW

昨年、初めてWRCの一戦として開催されたラリー・モンツァは、モンツァ・サーキット(アウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァ)を中心に開催されます。イタリア北部、ロンバルディア州にあるこのサーキットは、ミラノの北東約15kmに広がる美しい国立公園内にあり、F1世界選手権も開催されるなどイタリアを代表するクラシックサーキットです。サービスパークはサーキットのピットに設けられ、全16ステージのうち半分の8ステージが、サーキットの新旧レーシングコースと、その周辺に張り巡らされた施設道路が合わさった道で行われます。施設道路は一部未舗装の区間もあり、昨年のように大雨が降ると路面は泥で覆われ非常に滑りやすくなります。また、レーシングコースに関しては、現在はレースで使われていない、バンクがついたオーバルセクションも走行します。一方、モンツァの東北に位置する古都ベルガモ周辺の山岳ステージは、流れるようなコーナーが続く一般的なターマックステージです。ただし、今年よりもやや遅い時期の開催だった昨年は気温が低く、一部では降雪もあるなど非常に難しいコンディションとなり、多くのドラマが起こりました。

競技初日の19日金曜日と、20日土曜日は、午前中に山間部のステージを走行し、午後はモンツァ・サーキット内のステージを走ります。最終日となる21日日曜日は、サーキット内で3本のステージを走行。そのうち最終のSS16は、トップ5タイムを記録した選手とチームに対し、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。3日間で16本のステージを走行し、その合計距離は253.18km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は677.62kmとなります。


Jari-Matti Latvala/TOYOTA GAZOO RACING WRT

3つの世界選手権タイトルを全て獲得することは、我々にとって夢だったので、それを達成できるチャンスがあるモンツァに臨むことに興奮しています。もし夢が叶ったとしたら、WRカー時代の終わりと、2017年のデビューイヤーに私自身もドライバーのひとりとしてドライブした、ヤリスWRC最後のラリーを最高の形で締めくくることができます。全てが計画通りに進み、マニュファクチャラーズタイトルを獲得できることを願っていますが、モータースポーツでは、フィニッシュするまでは何も決まらないことは理解しています。また、ドライバーズタイトルに関しては、セバスチャンとエルフィンのフェアな戦いを期待しています。昨年のラリー・モンツァは、雪と雨に見舞われ非常に難しいイベントでしたが、先週イタリアで行なった事前テストも、かなり多くの雨が降りトリッキーなコンディションでした。ですので、今回もまたチャレンジングなフィナーレになると予想しています。


Andrea Adamo/Hyundai Motorsport

私たちは、1月にスタートしたときと同じ闘志を持って、2021年シーズンの終わりを迎えます。さまざまな理由から、1年前にモンツァで戦ったときと同じチャンピオンシップのポジションにはいませんが、だからといって、可能な限り最高の結果を求めてプッシュすることをやめるつもりはありません。今回のラリーでWRCは一つの区切りを迎え、来年からは新たなハイブリッド時代に突入します。私たちは、ヒュンダイi20クーペWRCで再び勝利を目指して戦い、2021年のチャンピオンシップを見事に締めくくりたいと思っています。そのためには、ティエリー/マルティン、ダニ/カンディド、テイム/ミッコという3人のクルーがチャレンジします。


Richard Millener/M-SPORT

モンツァに行くことをとても楽しみにしています。このフォーマットが一部のグループの間で意見が分かれていることは理解していますが、私にとっては、モンツァの象徴的なサーキットで再びラリーを開催するチャンスを得て、今年はファンの皆さんと一緒に楽しめることは素晴らしいことです。私たちが注目しているのはチャンピオンシップのタイトルですが、私たちの目標は、WRCのトップリーグでの最後のイベントで、フィエスタを本当に送り出すことです。このクルマとチームは2017年から多くのことを成し遂げてきましたが、私たちのメンバーがそれにふさわしいお別れをしたいと思っています。